お問い合わせをいただきました。この件は気になる方も多いかと思いますので、ここでご説明させていただいておきます。
当方では出荷前の検品時に、一応、翌日ぐらいまでは動くように時計を振って巻いているんですが、翌日の午前中到着指定のお届け以外は届いたときは止まっていたり、動いていても息絶え絶えの状態です(^^;。
その時にすぐに精度を確かめるべく時間を合せてから、振って巻いていただいても、最初は安定せず、ほとんど振ることにより、ぐんぐん進むことが多いですので、精度を確認される場合は2日目以降に時計をわざと振ったりすることなく、通常の使用状態でその一日後に進み具合をチェックしてくださいね。
--<ここからがその時のご質問です>--
先ほど届いた5の精度を確認しているところです。
異常に進み方が速いのですが…(1時間で約35秒進みました。)
19時45分に±0秒に設定しましたが、20時45分には約+35秒でした。
店長から: 恐らく届いたときはゼンマイの余力がほとんどない状態ですので、機械的にはかなり進み気味になっています。
また、その時に時計のぜんまいを巻くために時計を激しく振りますと特性上、振っている間にどんどん進みますので、できれば一日ぐらい手に付けられてから以降、強制的に振ったりされずに、また、秒針も強制的に停止させたりされずに、一日後の精度の変化を計測された方がその時計本来の精度が出ます。
私の不注意で、SNKD97J1を携帯電話の約8センチくらいの距離に約10分ほど置きっぱなしにしてしまいました。携帯電話の磁気の影響を受けたのでしょうか?
店長から: 携帯の磁力はことのほか強いので一時的に影響を受けることは考えられますが、時計が磁気帯するぐらいとなると、着信時と通話中に携帯の間近にある時ぐらいしか考えられませんので、恐らく一時的なものかと思われます??
あるいは単なる「初期不安定」でしょうか?
(腕からはずして、水平に数回振った直後、「異常に」進みます。)
店長から: これは特性で、特にぜんまいの巻きが少ない時などに顕著です。
なにはともあれ、ワインダーにかけて、1日から2日くらい様子をみてみます。
お忙しいところ、わずらわしい思いをさせて申し訳ありませんでした。
店長から: その方がよろしいかと存じます。
ただ、ワインダーの種類にもよるのですが、10時間以上動き続けるようなタイプは本来の時計の精度よりも進み気味になりますので、ご注意ください。
それに関連した記事を私のブログ記事↓にいくつか出してております。
http://tencho.air-nifty.com/blog/2007/03/post_ecf1.html
http://tencho.air-nifty.com/blog/2007/03/post_d6cf.html
http://tencho.air-nifty.com/blog/2007/07/snm011k1_ed2c.html
一度ご覧頂いて、ご研究してみてください。
-<その後全然問題なかったと、ご報告いただきました!いやー、良かった!(^^)>-
お騒がせして申し訳ありませんでした。
また、大変丁寧なご回答、誠にありがとうございました。
ご指摘のとおり、ぜんまいの巻きが少ない時に測定したことが「進み方が速い」原因だったと思います。
また、「携帯の磁力」は私の心配し過ぎでした。
十分に巻き上げた後、ワインダーにセットしておいたところ、「午前6時から午後8時の間に約10秒の進み」
という大変良好な結果が得られました。
ご多忙中、お手をお煩わせして本当に申し訳ありませんでした。
この件で、ますます「機械式時計」「セイコー5」に興味がわきました。
今後ともよろしくお願いします。
-<後日経過報告いただきました。素晴らしい!>-
その後、10日間、入浴時を除いて常に左手首に装着した状態で、進み方を確認してみました(利き腕は右手)。
10日間で約45秒の進みでした。
なんと日差約4.5秒という驚異的な正確さです。
店長さんの「調整の技」に感激しています。
ありがとうございました。
店長から: 良かったですねー!現状で十分クロノメーター規格並みですね!
でも、それは私が調整したわけではありません!(^^;
当方では検品時にすべて精度もチェックしますが、30秒以上進むものは私が調整しますが、それ以内の物は調整しません。ですから、今回の物は「大当たり!」だったということですね!
ただ、気温や使用条件、手から外して置いておくときの姿勢差等によっても多少変わりますから今の状態がベストということだと思います。
恐らく置いておくときの姿勢差(上向きや下向きやリューズを上向き下向き等)による精度差を利用すると、さらに数値をよくすることができると思いますが・・・、ま、でも今の状態で十分ですよね!(笑)
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